ビタミンC点滴が必要な理由

ビタミンCといえばレモンです。

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「ビタミンC含有菓子の品質表示ガイドライン」によると、レモン1個はビタミンCを20mg含むとして計算するそうです

添加したビタミンCの量をレモン果実の個数により表示することが消費者にとって商品選択のための比較の目安となります。

「レモン○○個分のビタミンC配合!」と書いてあるパッケージがよくありますね!

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それに習って、いろいろな場面でのビタミンCをレモンの個数で表してみたいと思います。

厚生労働省の決めた最低摂取基準は1日あたり100mgです。
ビタミンCの量をレモン果実の個数により表示するとこうなります。

さて、1日60mgのビタミンCを摂ると尿中からあふれ出てくるそうです。(Levine et al., 2001)

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人間のビタミンCのキャパシティが60mgしかなければ、ビタミンCをどんなにいれても60mg以外の部分はでていくということになる。

巷でよく言われている「どれほど摂っても、身体の外に出て行くから、摂るだけ無駄」という発想です。

これは本当に正しいのでしょうか?

人間の身体はレモンのはいる量がきまったコップみたいな構造をしているのでしょうか?

グラフィックス2

右は全く別の機関が行った実験です

ビタミンCを1000mg、2000mgとったときの尿中にでてきたビタミンC
を測定したもの。

たしかに2000mgとった時のほうが多いが、倍の量出ているわけではない。

では、その差はどこにいってしまったのか?
体内に残っているとしか思えない。

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やはり、この仮説は間違っているようです。
人間の身体はそんなに単純ではない。

では、実際に体のどこに ビタミンCはたまっているのか?

人間の身体を解剖してみることはできません。
しかし、色素をつけたビタミンCを モルモットに飲ませてみた研究者がいます

(Chatterjeeら、1975年)


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モルモットにビタミンCを飲ませて6日後に解剖したものです。

これを見ると「ビタミンCは、特に特定の臓器に集まり易い傾向がある」事がおわかり頂けると思います。

水晶体にビタミンCが集まっているのは、水晶体がビタミンCを多く必要とする臓器だという事を示唆しています。

水晶体は、太陽光などによる活性酸素の影響を受けやすく、何十年にもわたる影響の結果が白内障です。

実際、ビタミンCを多くとる人には白内障が少ないと言われています。

ある栄養素が特定の疾患に有効かどうかは、栄養素が疾患の存在する臓器に存在するかどうかで決まります。

つまり、栄養素が集まってきている臓器=その栄養素をたくさん消費する臓器=その栄養素が無いと上手く働かない臓器といえます。

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血中を1とすると、脳は血液中の20倍、白血球は80倍、副腎には150倍の濃度のビタミンCが含まれています。

ビタミンCが多く含まれる臓器はそれだけビタミンCが必要であることを示しています。

だから、ビタミンC不足になると、脳の機能が低下する事が予想されます。

また、白血球中のビタミンC濃度が高いのも有名です。ビタミンCは白血球の遊走性を高め、免疫力をあげる効果があります。

体内でビタミンC濃度が一番高いのは副腎(血中濃度の150倍)です。

「ビタミンCは副腎ホルモンの産生に不可欠であり、ビタミンCの不足は副腎機能の低下をひき起こす」ことが類推できます。

ストレスなどで副腎を酷使しているときや、感染があるときはビタミンCの需要は高まっています。

だから、そのような時は特に十分量のビタミンCを補給して身体を満たしてあげることが必要です。

また、さらに十分量のビタミンCをとることで、副腎の機能を上げたり、感染症の治療に使ったりする事ができます。

では、どの位の量をとればベネフィットが得られるのでしょうか。

例えば、Gortonらによる風邪にたいする二重盲検試験(1999)では、テストグループでは平常時から1日3回、1回1000mgのVCを摂取してもらい、風邪の症状がでたら速やかに、1時間おきに6回1000mgの摂取、その後は平常時と同じ量を続けるというトライアルを行いました。

その結果、プラセボグループに比べて、85%もの症状減という結果が得られました。

その他、ポリオウイルス、ヘルペスウイルス、インフルエンザウイルス、コクサツキーウイルス、狂犬病ウイルスなどもビタミンC10gの経口摂取で不活化が実証されています。

「ゴリラは、新鮮な植物を主に摂取しており、量的には一日に約4.5グラムのビタミンCに相当する。農業が発達する以前は、人も同じ物を食べて生活していた。だからビタミンCの適正摂取量について、一日100mgだ、いや200mgだと論議するのではなく1gなのか、2gなのかを論議すべきである」

ライナスポーリング

では、どのように、ビタミンCをとるべきでしょうか

上記の様に、積極的なベネフィットを得るためには、ビタミンCはg単位で摂るのが正しいといえます。

では、どのようにビタミンCを摂るのが理想的でしょうか。

果物で摂る方法 Edit

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天然の果物では100gあたりのビタミンC含有量はアセロラが圧倒的に多いです。

アセロラは、カリブ諸島特産の果物で、成熟果実のビタミンCの含有量は、 1,800mgにもなります。

これは、他の果物に比べて圧倒的な量です。

でも、これを毎日食べるのは、あまり現実的ではないかもしれません。

サプリメントで摂る方法 Edit

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1000mgのサプリメントは、レモン50個分のビタミンCに相当します。

サプリメントや点滴と言うと自然なビタミンというより、人工のビタミン剤という薬を使っているというイメージがあります。

ビタミンとビタミン剤は似ているようで、全く違います。

ビタミンは天然物です。何百万年前からも存在しているので、その進化をたどってきた人間の体に受け皿が出来ています。
しかし、ビタミン剤は薬です。天然にあるものを模倣して、合成したものです。

天然物は特許が取れません。製薬メーカーは特許取得のために、故意に天然物とは少しちがった構造式の物を作り、それで特許を取得する事で利益を得てきました。 そのため、売れている多くの薬は合成品です。

ですから、ビタミン剤を含むほとんどの薬は、体内では異物として扱われ、排除されます。

しかし、ビタミンCは違います。天然物と合成物で構造式が全く同じなのです。ですから、世界中のビタミンCはほぼ100%工場で作られています。アセロラやローズヒップから抽出した天然物もありますが、製造コストがかかりすぎて、天然100%のビタミンCは事実上不可能だと思います。

ビタミンCというのは、例え人工の物でも非常に自然なものといえます。

しかし、だからといって、ビタミンCを多く摂ることに対して副作用もあることは覚えておかなくてはなりません。

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口から取り入れたすべてのビタミンCが腸から吸収されるわけではありません

1回にとる量が180mgまでなら3分の2が吸収されます


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1回にとる量が1500mgだと半分しか吸収されません

腸の吸収能力に限界があるからです


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通常は3000mgをとると腸が吸収の限界になります
それ以上幾らとっても、体の中には入っていかないのです

無理やり取ろうとすると、腸管が耐え切れなくなり、下痢を起こします
そこで、ビタミンCを点滴で入れる必要が出てくるのです。


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