毛髪ミネラル検査の見方

血液検査はミネラルの評価に向いていない

尿や毛髪検査を用いて重金属の蓄積やミネラルのアンバランスを測定する事は分子栄養学の処方を決めるうえで重要事項です。

血液検査でもミネラルを測定する事は可能です。
しかし、体内のミネラルの過不足を診断するためには、血液検査は不適当です。

例えばカルシウムやマグネシウムなどは、血中濃度が狂わないように厳重に微調整がされているからです。

ミネラルと重金属を見るなら毛髪検査

血液は、常に補正されているので、検査のタイミングで結構数値が変わります。

しかし、毛髪検査は毛根から3cmの毛髪をすべて検体として提出することで、3か月の平均値を求めることができます。

だから、基準値の設定が細かく、ミネラルのわずかな過不足を判定できるのです。

また、マグロをはじめとした大型魚に含まれる水銀は、体内に入ると血中濃度が上がりますが、それはすぐに組織に吸収されてしまいます。

水銀の血中濃度が上がるのはマグロを食べてから3時間の間だけです。

だから、経時変化に影響を受けにくく、安定した値が得られる尿検査や毛髪検査を行うのです。

日本人は重金属まみれ

数多くの毛髪ミネラル結果を見てきましたが、重金属の全くたまっていない日本人はいません。
水銀、鉛、ヒ素、カドミウムをはじめとして多彩な重金属レベルが高いのがごく普通です。
いかに日本人が重金属汚染にまみれているかということがわかります。

検査会社で結果は大きく違う

毛髪ミネラル検査を行っている検査会社にはいくつかあります。

しかし、日本人と欧米人では重金属の蓄積量が違いますので、各検査会社の重金属検査の基準値にも影響しています。

これは、同一人物の毛髪を同時に2社にオーダーしたものです。

ドクターズデータ社(米国)

画像の説明

ら・べるびい社(日本)(以下、ら社)

画像の説明

このように、各ミネラルの値に関しては両社でほぼ同じですが、基準値が大きく違うため、同じ検査の値でも「 一方では正常範囲なのにもう一方ではかなり足りない 」という検査結果の解釈の違いが生じます。

例えば、21歳から40歳における、ド社の水銀の基準値は400ppb以下ですが、ら社のそれは、2183~6946ppbと、かなりかけ離れています。

私の水銀値は、ら社の検査結果では基準値よりやや高い程度ですが、ド社では、飛びぬけて高くでていました。

同様に、リチウムの基準値は、ド社は7~23ppb、ら社は0.32~8.4ppbです。

私のリチウム結果は、ら社では、基準範囲の真ん中ですが、ド社では、最低値までグラフが振り切れています。

これらの差異は、両国に住む人の食習慣だけでなく、生活環境や、両社の測定器のセッティング等様々な要素に左右されます。

しかし、これらの差異を頭に入れてデータを読んでいかないと、思わぬ落とし穴に引っかかる事があります。

重金属は、許容量がないので、基準値に関わらずゼロをめざすべきですが、必須ミネラルに関しては、バランスが大事です。

だから、基準値を考慮して値を読んでいくことが大切です。

毛髪検査の具体的な読み方は実践講座で取り扱っています。

次は、「毛髪から水銀が出ました!私は水銀中毒ですか?」

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