実践講座における推奨血液検査項目の追加です

血液検査の推奨項目の追加のお知らせです。
よりよく生体の状況を知るために、以下の5項目を推奨いたします。
次期からの血液検査の解説項目に加えていきます。

追加項目

① 1.5AG
② グリコアルブミン
③ ホモシステイン
④ セルロプラスミン
⑤ 血中ビタミンD濃度(保険収載されている 1.25OH D に加えて 25 OH Dも測定してください)

1.5AG

食後高血糖の検出に優れています。低血糖症の調整のためにも知っておくとよい項目です。

グリコアルブミン

より最近の血糖平均値を知ることができます。

ホモシステイン

独立した動脈硬化因子であり、メチレーションの指標でもあります。
高すぎれば動脈硬化、低すぎればメチレーションが回らなくなります。
余裕があれば、一緒に23and me遺伝子検査をしておくとベストですが、葉酸代謝のmthfrC677Tだけなら国内のキットで調べることができます。

セルロプラスミン

肝臓で産生される蛋白で、銅の運搬と代謝にも関与しています。血液中の銅は、セルロプラスミンに結合している銅と、結合していない 遊離銅に分かれます。銅には様々な働きがありますが、活性があるのは遊離銅です。

遊離銅の量が多いと、「脳神経細胞において、神経伝達物質ドーパミンからノルエピネフリンへの 過剰転換が起こるため、不安な気持ちが強くなる」「活性酸素の発生量が多くなる」という問題が生じます。よって、単純に血中銅を測定するだけでなく、遊離銅の量をモニターする 必要があります。

遊離銅比率=( 血中銅 – セルロプラスミン×3 )/血中銅 x100 (%)で求めることができますので、ぜひ銅、亜鉛と一緒に測定をお勧めいたします。基準範囲は25%未満です。

ビタミンD

生体の免疫防御等に不可欠です。がん対策の場合25OH-Dは100pg/ml以上の濃度が推奨されていますが、その一方150pg/ml以上では毒性が指摘されています。

がん治療を専門とするドイツのサノムニクリニック院長 Dr. F. Schillingによると、その毒性は1.25ビタミンDへの過剰転換による影響が強いようです。そこで、非活性型と活性型の両方を測定する事が副作用のモニターに重要になるとのことです。指標は25OHD濃度>1.25OHD濃度となるのが理想的です。

より詳細な事、対応につきましては10期講座にてご紹介していきます。
今後ともよろしくお願いいたします。

いままでの推奨検査項目

WBC RBC 血色素量 ヘマトクリット MCV MCH MCHC 血小板 網赤血球 白血球像 Fe TIBC UIBC フェリチン
HDL-C LDL-C TG FFA
GOT GPT γ-GTP ALP TTT T-BIL D-BIL LDH Ch-E
TP 蛋白分画 BUN Cre
Na K Cl Ca P  Mg CPK UA AMY CRP定量
亜鉛 銅 BS HBA1C インスリン
ヘリコバクタピロリ抗体 IgG
ペプシノーゲンⅠ ペプシノーゲンⅡ ペプシノーゲンⅠ/Ⅱ比
TSH,FT3,FT4(甲状腺ホルモン検査)
今後の推奨追加項目
1.5AG
グリコアルブミン
ホモシステイン
セルロプラスミン
血中ビタミンD濃度(保険収載されている 1.25OH D に加えて 25 OH Dも測定してください)

分子栄養学講座では、個別栄養療法を行うための血液検査の解釈法について講演会を開催しています。