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オブザーバー紙(ジャマイカ)への茂木大臣寄稿 |外務省

 このたび、日本の外務大臣として初めてジャマイカを訪問できることを大変嬉しく思います。

 ジャマイカは、日本と地理的には離れていますが、美しいビーチ、陸上競技、レゲエ、ブルーマウンテン・コーヒーなどは、日本でもよく知られています。

 日本とジャマイカは、共に海に囲まれた海洋国家であり、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値を共有する重要なパートナーです。1964年の外交関係樹立以来、一貫して良好な関係にあり、国際場裏でも協力しています。今回は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・拡大に向けて、「包容力と力強さを兼ね備えた外交」をこの地域で更に推進したいと考え、訪問を決めました。

 2015年に当時の安倍総理が日本の総理大臣として初めてジャマイカを訪問し、「日・ジャマイカパートナーシップ(J-Jパートナーシップ)」を強化していくことを確認しました。両国は、(1)小島嶼開発途上国特有の脆弱性克服を含む持続的発展に向けた協力、(2)交流と友好の拡大と深化、(3)気候変動などの国際社会の諸課題の解決に向けた協力を推進しています。

 日本とジャマイカは、自然災害に見舞われやすいという共通の課題に直面しています。日本は、ジャマイカを含め小島嶼国等の脆弱性を抱える国を支援する方針であり、防災や環境分野での協力を行ってきています。また、日本から、これまでに462名のJICAボランティアがジャマイカの持続的開発に協力してきました。

 貿易・投資は持続可能な発展の鍵です。ブルーマウンテン・コーヒーは特に日本で人気が高く、日本に多く輸入されており、日本企業がジャマイカでコーヒー農場の経営にも参画しています。ジャマイカの電力部門でも日本企業が貢献しています。ジャマイカ政府が推進しているロジスティック・ハブとしての経済特区の発展の可能性にも注目しています。

 友好関係を最も体現するのは人と人の交流ですが、これまでにジャマイカから日本で英語指導のためJETプログラムで382名が来日しています。また、東京オリンピック・パラリンピック競技大会のホストタウンでもある鳥取県・鳥取市との交流も活発に行われてきました。

 カリブ共同体(カリコム)14か国は国際場裏の一大グループです。その中心国であるジャマイカとは、国連、防災、気候変動、海洋法秩序等で連携しています。

 2019年12月のホルネス首相の訪日でも日本とジャマイカが重要なパートナーとして伝統的な友好関係を強化していくことが確認されました。

 今回のジャマイカ訪問では、ジャマイカ政府要人との会談の他、オンラインも活用してカリコム14か国と日・カリコム外相会合を実施予定です。そこでは、次の点を重視しています。

 一つは、基本的価値を共有するジャマイカを始めとするカリコム諸国と、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・拡大のため連携を確認することです。ジャマイカとの間では、海上保安や災害対処を目的とした警備艇を供与するなど関連分野での協力が進んでいます。

 もう一つは、地球規模課題への対応です。ジャマイカを含め小島嶼国など脆弱性を有するカリコム諸国と、防災や気候変動を始め地球規模課題で引き続き連携していくことを確認したいと考えています。4月のセントビンセントの火山爆発に対して日本は緊急支援を実施しています。また、世界が直面する新型コロナウイルスについて、日本は新型コロナに対抗するには国際的な連携が不可欠との考えの下、各国の保健・医療体制整備を支援しています。ジャマイカには、約185万ドルの医療機材支援に加えて、UNICEFを通じたワクチン普及に係るコールドチェーン整備のための「ラスト・ワン・マイル支援」を実施しています。今回の訪問でも、ジャマイカ及びカリコム諸国との間で、新型コロナという国際社会共通の課題をいかに乗り越えるか意見交換する予定です。

 今回の訪問を通じて、日本とジャマイカ、日本とカリコムを結ぶ友好の絆を強化し、国際社会が直面する課題に連携して対応していくことを確認したいと考えています。

 今週には東京オリンピックが開幕し、パラリンピックがそれに続きます。世界が新型コロナという大きな困難に直面する今だからこそ、世界が団結し、人類の努力と叡智によって難局を乗り越えていけることを、世界に発信したいと考えています。

 かつてのウサイン・ボルト選手を始め、陸上競技などでのジャマイカ選手の活躍は日本でも有名です。東京大会でもジャマイカの選手が活躍され、素晴らしい成績を収められることを願っています。

日本国外務大臣 茂木敏充

オブザーバー紙(ジャマイカ)への茂木大臣寄稿(令和3年7月19日付)(英語)(PDF)別ウィンドウで開く

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